回顧ヒストリー27 オーディション

 

 

 

「一週間後、オーディションに来て下さい」

 

キャバレーニュー桃太郎のマネージャーとなんとか話を取り付け

 

心の中で、

うっしゃあー」

と、

ガッツポーズを我慢しながら

興奮気味にソファー席に戻ると

 

若いコンパニオンのオネーサンからお酌されているマンドンさんの顔は

鼻の頭まで赤くなりゴキゲン極まりないご様子だった。

 

楽しそうな雰囲気の二人の間に

僕は一方的に割り込み

マンドンさんと

感激の握手をしばらく続けた。

 

「マンドンさんありがとうございます!」

 

マンドンさんはワケが分からずキョトンとしてるので

ここの桃太郎で、バンドのオーディションやってくれる事になった成り行きを説明すると

 

「おお、マジや!良かったな!頑張れよ!」

 

「ありがとうございます!マンドンさん」

 

 

 

 

 

 

その日はお祝いムードになり、遅い時間まで何軒も

 

そして何度も何度もカンパイループが繰り広げられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーディション

 

翌日、僕はあわてて今井に連絡し

メンバーみんなにも事の成り行きを報告した。

 

キャバレー桃太郎でバンド出演を売り込んだら

一週間後にオーディションやるから来いと言われた事。

 

 

それを聞いてみんなも驚いた様子だった。

 

 

「マジや?!」

「マジシャンや?!」

 

「マジシャンプー&リンスのチャンリンシャンさ」

 

 

 

ハードルの低いジョークを飛ばしながらもメンバー全員、真顔になっていた。

 

 

 

 

そして、一週間後、

オーディション当日。

 

 

 

 

夕方17時に行われるオーディションへ行く前に、

横道坊主の4人は原楽器に集まる事になった。

 

 

原楽器のスタジオに入り

4人の音を確認し合うリハーサルを行った。

 

 

なんてったって

【長崎一のバンドです】と豪語したからには

ミスは許されない。

 

 

スタジオで何度も曲練習が繰り返された。

 

 

 

曲は

「フールフォーユー byルースターズ」

「どうしようもない恋の唄 by ルースターズ」

「グッドオールドロックンロール by キャロル」

「ハニーラブ by ブレインウォッシュバンド」

 

etc・・

 

 

 

 

 

 

 

♪初めて君を見つけてOh yeah〜

 

毎日思い焦がれて cryin’ day

 

まだ名前も知らないけれど woh woh

 

今日から僕の恋人〜♪

 

 

 

(ハニーラブ byブレインウォッシュバンド)

 

 

 

 

 

 

 

義人の声もバツグンにいい。

 

今井のギターも上手いし、いいメロディかき鳴らす。

 

正樹も【長崎一のチョッパーベース】だから安心。

 

僕もエイトビートを叩かせたら

長崎で3本の指に入るとは言わないが、

 

せめてゴホン・・

 

 

 

 

 

と言えば龍角散だ。

 

 

 

 

 

今井が名付けた「横道坊主」というバンド。

初めて音を出した時から

僕は本当に【長崎一のバンド】になるだろうと信じて疑わなかった。

 

 

 

 

 

何周か曲練習を繰り返し

 

あとは天に運をまかせ

 

鍛冶屋町通りから思案橋通りへ

 

まだ20歳そこそこのうら若き4人の横道坊主は

 

自称【長崎一のバンド】の看板を背負って(汗)

 

 

西日本最大のマンモスキャバレーニュー桃太郎へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continued・・

 

 

 

 

 

 

 

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