回顧ヒストリー20 〜グランドキャバレー・ミナミ〜

 

 

 

 

「ロックンロールばとるとや?ヘビメタばとるとや??」

 

 

 

 

と、鬼気迫る正樹の一言は

 

青春のたまり場【田中荘】を震撼させた。

 

 

 

 

ヘビメタをとった理由

 

 

僕は、

 

 

ロックンロールとヘビメタ・・

 

 

 

 

どっちもじゃダメなのかな?という思いもある中、

 

 

 

 

僕に対しては、白か黒の二者択一しかないと迫る正樹。

 

 

 

 

自分は蘭丸団でハードロックのベースも弾いていたのに、

さあ、どっちだ!と迫る正樹に

 

 

 

僕は、、

 
ヘビメタばとるけん・・

 

 

と言わざるを得なかった。

 

 

 

 

 

 

それを聞き

 

田中荘の隅っこでイジケてしまった正樹・・

 

 

 

 

 

 

 

ハッ、まずかったかな・・

 

しかし、それを振り切ってでも、

 

ヤマジュン率いるヘビメタバンドをやらなければと思った。

 

 

なぜなら、、

 

ヤマジュンを通じてレストランメルシーへ、

そしてそのメルシーマスターの知人Eさんの口利きで

「ある話」へと繋がった事は自分にとってすごくデカかったのだ。

 

 

 

グランドキャバレー・ミナミ

 

 

「ある話」とは、

 

思案橋通りのド真ん中に佇む紳士の社交場【グランドキャバレー・ミナミ】。

そのキャバレーミナミが営業始まる時間前ならば、

ステージに設置してあるドラムセットで練習をしてもいいよと話を繋げてもらったのだ。

 

 

 

 

(写真はイメージです)

 

 

 

 

 

「マジですか?!」

 

 

 

【グランドキャバレー・ミナミ】のバンドが使用しているドラムセットで練習してもいいよという話に僕は歓喜の声を隠せなかった。

 

ドラマーにとって練習場所を確保することは容易ではない。

 

若く19歳の自分に日々のスタジオ代はバカにならない。

タダで毎日叩かせてもらう事がどれだけ有難いことか。

 

それともうひとつ。

 

メルシーの仕事おわったら【キャバレーミナミ】で

ショーを観させてもらったり、

ドラムの後ろについて演奏を見させてもらったりしていいよと。

 

 

僕は嬉しくてその日から毎日、

メルシー終わったらミナミへ行き、

練習できるお礼に、バンド周りの雑役等をやるといった

【ボウヤ】をやらせてもらっていた。

 

 

 

 

 

 

ざっとその当時の一日のスケジュールは

 

<10〜14時>メルシーで出前兼調理
<14〜16時>キャバレーミナミでドラム練習
<17〜21時>メルシーで出前兼調理
<21〜0時>キャバレーミナミでボウヤ

 

こんな毎日を過ごさせてもらい、

ハードではあったが、音楽の修行をするには本当に有難い贈り物であった。

 

その時に学んだルンバ、マンボ他のラテンリズムは今でも僕の血となっている。

 

巡業で来られる寺内タケシ、夏木マリ、ジャッキー吉川とブルーコメッツ、梅宮辰夫のショーも舞台袖から目の当たりに観させてもらったり、プロの演奏を勉強させてもらったり。

 

ヤマジュンを通じて夢のような感謝感激な日々を送らせてもらっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

いっぽう、正樹には

足止めくらって長崎へ入れなかった時の「一宿一飯の恩義」もあったり

もっとも最初は、長崎一のチョッパーベースと聞くなりソッコー電話かけ、浜口の電停で初めて会ったその日のうちからハンバーガーを2個も奢ってもらったりと

そんな心優しい正樹には、とても悪かったのだが、

 

その時は

 

ヤマジュンへの恩が大きく比重を占めていた。

 

そのヤマジュンから一緒にヘビメタやろうで!となりゃ・・・

 

なにより僕は「田中荘」に居候させてもらっていたし・・。

 

 

 

ヘビメタバンド始動

 

「ロックンロールばとるとや?ヘビメタばとるとや事件」以来、

田中荘でヘビメタバンドのライブ計画が

着々と進んでいった。

 

 

アイアンメイデンのコピーバンド。

バンド名【アイアン・☆ニス】

 

メンバーは

ボーカル リューキン
ベース ヤマジュン
ドラム 僕
ギター アキラ

 

と、もうひとりツインリードギターに

加わったのは、

 

M木だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continued・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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