回顧ヒストリー25 エンペラー号令

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「スタジオ入ろうで〜」

 

今井の構想のもと

「横道坊主」と名付けられた新しいバンド

今井、正樹、僕

そしてボーカルに義人を迎えた4人は

スタジオで初の音合わせをした。

 

 

 

ドルラトントンントト  ラトントン タタン! (←イントロ ドラムフィル)

 

ギャッキャーン ギャッキャーン

ギャッキャーン♪ (←ギター)

 

タカタ タカタ タカタ タカタ タン!(←ドラム)

 

♪あの娘はとても〜気まぐれで

目を離すといつも

オイラの背中にツバをかけて

Oh yeah  逃げて行くんだ〜♪

 

(どうしようもない恋の唄 ルースターズ)

 

 

 

 

 

初合わせの4人の音はいい手応え。

正樹のベースもトゥーントゥーンと唸り

今井のギターソロも歌いまくる。

 

原楽器のスタジオ内はグルーブした。

ロックンロールした。

 

 

初めて聴く義人の声もめちゃめちゃ良く

ボーカリストらしいボーカルという感じ。

しかもロックンロールしている。

 

さすがは元々ギタリストだから

ツボを心得ている感じだ。

 

 

「次、フールフォーユーな」

 

「オッケー!ワン ツー スリー フォー!」

 

ギャーン

ギャーン

ギャーン(←ギター)

 

 

♪OH Baby〜たまらない

たりないお前に首ったけ

オイラを愛してくれるなら

なんでもお前の意のままに

なんでもお前の意のままに〜♪

 

(フールフォーユー ルースターズ)

 

 

 

スタジオは4人のアツい音でグルーブし続けた。

 

バンドらしいバンドが誕生したその日、

新しい音をお互い確認し合いながら

何かしら言葉に出来ない喜びが溢れ出し

これから先、なにかワクワクする事が起こりそうな予感がしたのは

メンバーみんなも同じだったと思う。

 

 

スタジオを出ても

楽器を抱えながらメンバー4人の笑いが絶えない。

 

「なかなかよか感じやね」

「おー、なかなかなか」

「泡、呑みに行こうか🍻」

「あわつんなよ」

 

 

 

帰り道も

4人のハードルの低いジョークは飛び交い続けた。

 

 

夕暮れの鍛冶屋町通り

みんなと歩きながら

 

 

いいバンドだな

 

心からそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンペラー号令

 

その翌日からの僕は

いつものように出前とキャバレーでボウヤの掛け持ちの日々。

 

キャバレーが終わる深夜0時になると裏口でいつものように

寅さん似の満面の笑顔で

エンペラーマンドンさんが待っている。

 

「かつのし〜ん、行こうで🍻」

 

そんな日常であった。

 

 

 

 

そんなある日、エンペラーから

 

 

 

 

「かつのし〜ん」

 

 

 

 

 

 

「桃太郎行こうで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マジですか」

 

 

 

 

 

 

「桃太郎行きましょ、行きましょう!」

 

 

エンペラーから再びの

【マンモスキャバレーニュー桃太郎】

への号令がかかった。

 

 

僕は喜びを抑えられず

尻尾を振り出し

その日が来るのを楽しみに

指折り数えた。

 

 

 

 

 

桃太郎、 再び

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おとぎの国、ニュー桃太郎。

 

その日、夜は前もって休みをもらい

思案橋でエンペラーマンドンさんと待ち合わせをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continued・・

 

 

 

 

 

 

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