回顧ヒストリー❾

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AM6時半。

 
朝も早よから眠い目をこすり

Hと僕は、

安全第一と書かれたヘルメットをかぶり、

男の匂いが染み付いたくっさい作業服を着て

タバコと労働者の饐えた匂い漂うトラックに乗り込む。

遠い道のりをギューギュー詰めのトラックに揺られ

現場に着き、ラジオ体操と朝礼を終え

ヘルメットよし、安全帯よし、今日も安全第一で行こう!おー!!

「おー」

と、やる気のない号令をかけながら

この日も軍手をはめ、

照りつける太陽の下、汗水流して土木現場作業に精を出す日々。

 

 

♪I love you,OK 振り返れば
長くつらい道も
お前だけをささえに歩いた〜♪

 

 

矢沢の曲と

「成りあがり」のストーリーが支えだった。
 

 
矢沢もこうやってのし上がったんだ。
 

いつか僕らも矢沢のようにバンドで成功するんだと思い込んでいた。

 

 

 

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休憩時間になると、

Hと僕は未成年なのに

ライターでタバコの火をつけあいながら

 

「バンド名は【ジュリエット】にしようや。

【キャロル】も女の子の名前やし、

【ジュリエット】に決定!」

 

「おー、早うメンバー揃えてライブやりたかね。」

 

 
つらい作業で額に汗がほとばしるお互いの顔も、キラキラと希望で輝いていた。

 

 

その日は仕事終わったら別の楽器店に

「メンバー募集」の張り紙をしに行く予定だった。

 

 
 

そんな矢先、

現場先から突然、

事務所に戻れとの連絡がはいる。

 

 
若い二人は呑気に、

「やったー、仕事早くあがれる!

楽器店に行こうぜ!」

 

 

現場からトラックに乗せられ

遠い道のりの間にも

尽きる事なく夢を語り合う二人。

 

 

そのうち事務所に到着し

何だろうと思って、トラックを降り

 

 

事務所の扉を開けると

 

 

そこで待ってたものは・・

 

 

 

 

 

事務所の社長と、

 

 

 

 

 

涙を流すオカンと

 

 

 

 

 

何人かの警察署員であった。

 

 

 

 

 

薄汚れた作業服姿と陽に焼けた真っ黒い顔で

目の前に姿を現わした息子を見て

オカンは更に涙を流した。

 

 

 

僕ら二人は、家出という事で捜索されていたのだった。

 

 
 

僕らは

それから警察署に移動し、

取り調べされた。

 

 

いろんな人の心配をよそに

勝手極まりない行動をした二人は、

 

 

志し半ばに、、

 

 

長崎へ強制的に連れ戻される事になったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
それから二人とも高校に復学し

 

綺麗に洗濯された学生服を着、

真面目に学校に通い、

普通の学生の日常に戻った。

 

 

高校の球技大会とかのイベントにも参加し

普通にある高校生の淡い恋もした。

 

その頃は、ブラバスとかグリースとかのポマードが流行ってて

進学校なのにリーゼントにして

タクティクスのオーデコロンなんかを振りまいて
 
他校の仲間とも遊んでばかりいた。

 
一応、勉強もした。

が、

やりたくもない勉強やっても、

身に入るはずもなく

いつも考えるのは、福岡での

あのリアルに夢を追いかけていた刺激的な日々。

 

成りあがり教に洗脳されてるといってもおかしくないほど

僕はそれしか考えてなかった。

 

好きな人もできたりして

平々凡々と高校生活を送っていたが

そんな時にも頭をよぎる

福岡での行動は

何より自分の血潮を湧き立てた。

夢をリアルに追っているという実感がたまらなかった。

 

あの時は

志し半ばに強制的に連れ戻されたのだが、

 

僕の頭の中のストーリーはやはりそんな事でとどまるはずはなかった。

 

 

 

 

ついに、高校2年生の秋の終わり

 

 

正式に学校を辞め

 

 

今度はひとりで再び福岡を目指した。

 

 

 

 

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to be continued・・

 

 

 

 

 

 

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